
久しぶりに、恵比寿ガーデンプレイスの東京都写真美術館へ・・・
目的は、東松照明さんの写真展「Tokyo曼荼羅」。今日が最終日だったのです。
感想は「本物!」。東松さんは、森山大道さんや、荒木経惟さん、中平卓馬さんより、ちょっと上の世代です。写真以外のマスコミに取り上られる事の多い、森山さんや荒木さんに比べて、玄人筋にしか知られていない写真家です。
私がかつて所属していた、東京都高校生写真連盟に写真評論家の福島辰夫さんと東松照明さんが関わっていましたが、福島さんにはお目にかかった事がありましたが、東松さんには会わずじまいでした。当時、多摩芸術学園で教えていた東松さんが、バリケード封鎖をした学生側について、学校を辞めさせられた事をしりシンパシーを感じました。
その後、ポラロイドで東松さんが作品を創るというので、当時、九十九里浜にお住まいだった東松さんに、ポラロイドの広報の人と機材の説明で、一度お会いしたことがあったくらいで、作品をじっくり見たのは今日が初めてでした。カメラ毎日に発表していた「太陽の鉛筆」はずっと見ていたけれど、当時の私としてはちょっと難しかったし、沖縄より毎日デモのあった、東京や都市の写真の方に共感が持てたのです。
今回、初期の頃の写真を拝見して、浮かんだ思いは「モダン」「美意識」「デザイン性」等々です。荒木さんや森山さんの持つ「土着性」とは違い、「マグナム」やブレッソンに共通するものを感じました。最終日、間にあって良かったです。写真こそ「百聞は一見にしかず」です。
帰りに、時間があったので青山のラットホールギャラリーへ・・・フランス人の写真家Antoine d'Agata(アントワン・ダガタ)の個展「Antoine d'Agata: SITUATIONS」をやっていました。
絶対に淡泊な日本人では写せない写真だと思いました。「肉をたらふく食っている」西洋人にしか写せない写真です。ヘルムート・ニュートンの写真にも「肉をたらふく食っている」人にしか写せない写真を感じるのですが、どこか共通性を感じました。それと、もう一つ、これもなかなか日本人には持てない、どこでも生き抜くボヘミアン性を感じました。
東松照明さんの写真展は今日で終わりですが、都写美では土田ヒロミ「ニッポン」
(12月15日(土)-2月20日(水) )と映画「マグナム・フォト 世界を変える写真家たち」
(12月1日(土)-1月18日(金))をやっています。正月休みに東京にいらっしゃるチャンスが有る方は、1日で都写美のこの2つを見て、ラットホールギャラリーでアントワン・ダガタさんの写真展
(12月14日(月)-2月8日(金))を見て、表参道ヒルズ前あたりで、行き交う人々と夕陽の街を見ると、色々と「面白い」と思います。私も、次の休みには実行しようとおもっています。

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