
午後から、銀座のエルメス(Maison Hermés)の8階のフォーラムへ・・・・
1954年頃のパリ・・・・ ライカを使い、当時の感度ISO10の富士カラーの外式ポジフィルムで写した、パステル調の写真は、何ともいえない雰囲気です。
コンスタンティン・グルチッチというドイツ人のデザインした展示方法も、初めての体験でとてもよかったです。
私が、写真を始めた頃、木村伊兵衛さんは「新・写真人国記」という連載をアサヒカメラに持っていました。その頃は「優しい」写真くらいしか、感じませんでしたが、この歳になって木村さんの写真の良さが身にしみます。
メゾンエルメスはカラー写真の展示でしたが、近くのライカ銀座店サロンでは、モノクロ写真が展示されているので、そちらの方へ・・・・
モノクロの方が、木村さんが安心して撮影しているような感じを受けました。
ライカサロンでは、モノクロプリンターの
久保さん(ザ・プリンツ)に久しぶりにあいました。「プレミアムプリントサービス」というのを、毎週土曜日にやっているそうです。
久保さんのモノクロプリントは、本当にきれいです。
昔、モノクロ写真を撮影して、久保さんにプリントをお願いするときには、被写体と撮影条件を撮影前に伝えると「感度はxxxで撮影してください。」と指示してくれました。そのとおり撮影すると、素晴らし仕上がりでした。久保さんは、普通のプリントだけでは無く、プラチナプリント等もてがけています。
モノクロを仕事で撮影する事は、もう十数年ありません。最後に久保さんにお世話になったのは、ある女性誌のミュージシャンの特写でした。プリントは自分でするので、一番大切な現像をお願いしました。ほんとうに、プリントしやすいネガに仕上げてくれました。ADやクライアントの理解と予算と時間がたっぷりなければ、久保さんのような匠の技をもった人とは仕事ができない時代です。
二つの写真展を見終わった後は、心が豊かになった感じがしました。
デジタルで写真を始め、ブログやWebのみで作品を発表されている方々、それはそれで、一つの世界で、自己表現の為にはとても素晴らしい事なのですが、写真と自分と「空間」が織りなす世界が味わえる、写真展にぜひ行ってみてください。世界が一つ広がりますよ。
久しぶりにM6で写してみたくなりました。
木村さんが存命でしたら、M8使うでしょうか・・・?
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余談ですが、メゾンエルメスのエレベーターは、あのシンドラー製でした。