オリンピック取材カメラのお話です。
もうすぐ始まるであろう、東京オリンピック。
それを写すカメラマンの使用カメラ、日本の報道各社の30%位はSONYになるようです。
理由の一つは、無音シャッターだそうです。
パラリンピックでは、音がNGの競技もあります。
東京ビックサイトのプレスセンターには、CANON,NIKONそれにSONYが取材カメラマン用の、修理、貸出のデポを出します。
2016年から、イレギュラーで5年後の東京オリンピック、使用カメラの地殻変動が起こっています。
これが通常のように2020年に開かれていたら、若干様子が変わったかもしれません。
1年の延期、SONYにとっては追い風、CANON,NIKONにとっては逆風になりました。
JPS・公益社団法人日本写真家協会の出版・広報委員会のではオリンピック毎に朝日、読売、毎日、共同通信写真部の方に、オリンピック取材の現場の座談会を行っています。
1992年のバルセロナオリンピックで、女子マラソンで某新聞社が初めて携帯電話を使ってデーターを送った事。
2000年のシドニーオリンピックでは、フィルムカメラとデジタルカメラをカメラマンに持たせたが、殆どフィルムカメラは使われなかった事。高橋尚子さんが女子マラソンで優勝した後、客席に金メダルを見せるシーンの写真はアンダーで、東京で露出補正を行った事。
2004年のアテネでは、CANONの1200㎜レンズを使うために、NIKONを使用している新聞社も一部CANONを導入した事。マラソンの最後が夜だったので、この場面ではデジタルカメラのノイズが少ない機種を使った事。
2016年のリオデジャネイロでは、リモートカメラが多用され、現場から離れたところでシャッターを押すのは現場で写すのと勝手が違った事等々、色々な話がきけました。
2016の後には、NIKONとCANONにもお話を聞きました。
NIKONは、インタビューした担当者の個人的な意見として、2020東京オリンピックが一眼レフ最後のオリンピックになるのではとのお話でした。CANONの技術の方は一眼レフの優位さを話してくれました。
今から5年前、私もですが両巨頭メーカーさんも「ミラーレス」が、これほどにはなるとは、想像していなかったのでしょう。
「この1年の延期はカメラ業界にとっては、とても大きな1年だった。」と後年のカメラ研究家が書く事になるのではと思うのです。
※掲載した写真の縮尺は合わせていません。