記憶明暗?   319/366   11月17日(火)   7088
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記憶明暗?   319/366   11月17日(火)   7088_b0069507_21244006.jpg今日は、朝から昨日撮影した劇団唐ゼミのデーター処理に取り掛かりました。第一次処理です。
撮影枚数は、テント建てとゲネプロで、1700枚と少し・・・
広告系の普通の仕事と違って、全部自分で処理します。
今日1日では終わりません。

製版の世界には「記憶色」というのがあります。
人が思う青空や夕焼け、肌の色等々・・・
製版のC.M.Y.Kの数値では、人の思っている色は出せないのです。
数値だけではなく、人が思う色に調整する、それが製版技術者です。
その元になるのが人が記憶している色、「記憶色」です。
同じように、昨日のような舞台撮影では、それが必要です。撮影者の見た明るさの体験、記憶が必要です。
「記憶明暗」とでもいいましょうか、デジタルデーターを画像処理ソフトで処理した平均的仕上がりの画像を、実際の舞台のように再現するには、撮影した私の記憶明暗が必須です。
Rawで撮影したデジタル写真は、極端に言えば人の見えないところまで写ってしまいます。
劇団唐ゼミの舞台撮影の現像処理には、ライトルームクラッシックが適しているので使用しています。
そのライトルームの自動処理を使うと、Rawデーターの能力が発揮され、とても良く写った写真になりますが、現実の舞台とは違う世界になってしまいます。平べったい写真になってしまいます。
それを補うのは、撮影者が見た明暗、「記憶明暗」が必要です。記憶明暗にそった再調整をすると、実際の舞台と同じような写真になります。

デジタルより、フィルムの方が「いいな~」というフィルムファンがいらっしゃいます。
それは、その人の内にフィルムの再現の「記憶色」「記憶明暗」「記憶コントラスト」等が残っているのも、その一因ではないかと思います。
デジタルカメラのjpg撮りっぱなしでは、言ってみれば平均的な仕上がりになります。それは、フィルムの表現とは違う場合もあるのです。
画像処理ソフトには、予め各種フィルムの表現を再現する何種類かのパラメーター設定されている専用ソフトもあります。
また、フォトショップ、ライトルーム、カメラロー等でも、フィルム再現的な事ができるようになりました。
言ってみれば、ソフト開発者が人の「記憶」に配慮し始めたのでしょうか?
数値とアナログの融合?でしょうか。

記憶明暗?   319/366   11月17日(火)   7088_b0069507_21244053.jpgJR原宿駅旧駅舎解体工事、いよいよ佳境にはいってきました。
昨日、一日目を離していたらこんな状況になっていました。

記憶明暗?   319/366   11月17日(火)   7088_b0069507_21243908.jpg塔を解体するための足場も組み立てられました。
塔が無くなるのも、間近なようです。



by mash_boss | 2020-11-17 22:03 | Trackback | Comments(0)
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