広告に欠かせないもの、それはコピーです。
コピーといっても、複写の事ではありません。
広告の文章の事です。
ヘッドコピーにボディーコピー。
広告は写真がなくても、イラストがなくても、コピーがあればできるのです。
そのコピーをつくる人が、コピーライター。
「ほぼ日」の糸井重里さんだって、作家の林真理子さんだって、元々はコピーライターでした。
コピーライターから、CDやディレクターになる人もいます。
コピーライターは広告の「肝」だと思うのです。
写真も、コピーひとつで「意味」づけられてしまいます。
広告だと、それでよいのですが、報道写真だとコピー、報道の場合は写真説明の文章で、違った方向の意味を持ってしまう場合があり、とんでもない事になる場合も… このへんは丸山真男さんが「イメージの一人歩き」という事で、いろいろ論じていらっしゃいました。
フリーになって数年の頃、仕事で出会った秋山春男さんというコピーライターの方が、私の写真を気にいってくれて、いろいろ助けてくれました。きょうも古い話で恐縮ですが、ゴソゴソかたづけていたら、秋山さんに助けていただいた作品が出てきたので、ご覧になってください。コピーライターの力、想像力って凄いとおもいます。
大人の小言は、決まってる。「遊んでばかりで、どうする気!」
「悪い友達、できたんじゃない?」「おとこのくせにちゃらちゃらして!」
でもね。若者は、いつだって爆弾みたいに生きている。
危なかしくて、限度がなくて、真面目なことでもふざけっぽい。
だらしなく見える服装も、素肌に香るシャワーコロンも、みんな、みんな、若い心の合い言葉。
お父さん、お母さん。こんな息子で、ごめん。
毎日広告デザイン賞の一般公募作品 特選3席 第1部広告主課題の部を頂いた作品です。
アシスタント時代、休みの日に原宿に集まるロックンローラーを写していました。
その写真を秋山さんに見ててもらったら、こんな広告をつくって応募して、結果として特選3席。
CD,Dは秋山さんの会社の若いデザイナーの中村君。
秋山さんは当時40代なかば、受賞式で「秋山さん、まだ授賞するの、若いね」みたいな事を言われていました。
秋山さんは若い頃は受賞歴がたくさんあるコピーライターだったのです。
若い2人を、秋山さんは、育てたかったのでしょう。
観るものが、何もないから
額縁だけ見て帰った、展覧会。
読むものが、何もないから
煙草1本だけ喫って帰った、図書館。
聴くものが、何もないから
見知らぬ人に恋をして帰った、音楽会。
私の、きょう1日の
生活は、以上です。
フリーになって、1年間モデルさん2人をポラロイド8x10で写していました。
ポラロイド8x10フィルムは日本ポラロイドさんに協賛していただきました。(そうでなければ、とてもできません。)
写真展を開催する事になり、その写真も秋山さんに見てもらい、DMのディレクションをお願いしました。
DM用に数点選んだなかからの1枚に、コピーをつけてくれました。
思ってもみなかった、イメージが膨らむコピーで、おどろきました。
秋山さん、どうしているかな〜