東京・千代田区の竹橋にある国立近代美術館で開催中の高梨豊写真展「光のフイールドノート」と銀座三愛ビルに昨年秋オープンしたキャンディッドフォトを中心としたとなのっているリコーギャラリーで開催中の森山大道さんの「DIGITAL銀座」写真展を同じ日にみました。
高梨豊さんは、独特のポジションを持っている写真家という事を再認識させられた「光のフイールドノート」写真展です。高梨さん、森山さん、荒木さんは同年代で同じ時代を生きてきた写真家で、都市を写し続けていまが3人の「都市、街」への係わり方は、私的分類ですが高梨さんは「モダン」、森山さんは「嗅覚」、荒木さんは「土着」だと私は思います。
高梨豊さんと他の2人との違いは、人物写真に特徴的に現れるように思います。高梨さんの有名な作品に「オツカレサマ」があり、その全部を見たのは今回初めてでしたが「スマート」さに驚かされました。この「オツカレサマ」からどの方向に行くかで、ファッションフォトになったり、人物写真になったり、ポートレートになったり「要素の塊」のようなシリーズだと思いました。
高梨さんの写真を写真展で見たのは初めてですが、私にとっては展覧会でみるよりも、なぜか写真集や雑誌で見るほうが「感じられる」ように私は思いました。
森山さんの銀座の写真展は不思議な写真展です。
写真集が、写真の順番やレイアウトで写真表現を助けるとしたら、写真展は展示方法、空間の演出で写真表現を助けるとしたら、否定的な「う~ん??」となってしまいます。銀座四丁目の「三愛」はランドマークとしては優秀だとしても、写真をゆっくり見る作りでは無いようです。そして「デジタルにこなれた、森山作品」見たかったです。まだ、candidには成り得ていないように思いました。森山さんの名前が無かったら・・・・
今の季節、写真展を見終わり銀座の街に出たら乾燥した空気に夕方の斜めの光。街が違って見える瞬間でした。しばらく、触っていないM6にトライX(T-MAXではありません。)を詰めて歩きたくなりました。
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