デジタル写真になると、フィルム撮影では必要なかったものが必要になります。
その最たるものが、無停電電源装置。先週2台目を購入しました。
PC作業で1番怖い事は、電気が途切れる事です。
撮影後のPCでの作業中に電気がきれると、暗室で複雑な焼き込みや、覆い焼きをして「さあ、現像液にいれるぞ!」という時に、光が漏れて、おじゃんになってしまうようなものです。
ノートブックなら、バッテリーがあるので電気が急に途切れる事はありませんが、デスクトップではそうは行きません。
日本では、停電なんてめったにありませんが、コンセントに入っているコードを足で引っかけて・・・なんて事もあるかも知れません。
たとえば、フォトショップで作業中、突然停電・・・ 小まめに途中保存したとしても、リアルタイムでは無いので、ある程度の作業工程はパーになってしまいます。
そんな時に、有効なのは無停電電源装置です。
コンセントから一旦この無停電電源装置に電気を貯めて、そこからの電気を使うので停電になっても、コンセントが抜けても大丈夫です。ただし、長時間という訳にいきません。
今回購入した装置ですと600wを使用していたとすると、5分間使用可能。この装置にPCと液晶モニターと外付けHDDを付けて使用しているとすると、停電になったら、即座にデーター保存作業を終了しなければなりません。
PC用でも結構大きいのに、メインフレームやスパコンの無停電電源装置はどんなになっているのでしょう?
もう一つ、先週購入した機材、キヤノンの純正クリップオンストロボ SP600EX-RTです。
広告系の撮影では、クリップオンタイプのストロボはあまり使いませんが、それでも、機材ロッカーには、結構ゴロゴロしています。今回は、580が壊れたので、このストロボに入れ替えです。
キヤノンのストロボも随分よくなってきています。
良いストロボは、ストロボを使って撮影した時に正しい露出で写るかどうか・・・ 当たり前のようですが、これが結構難しいのです。例えば、金屏風の前の人物をストロボ使って写すと、メーカーによって随分差がでるものです。
フィルムカメラの後期、オートフォーカスを代表とする電子制御が入り始めてか、カメラとストロボで通信し始めてから、純正ストロボの需要が高まりました。そして、いつの間にか純正以外のストロボが減ってきました。
B&HのWebを見ると、個人的には、結構面白そうなストロボがあるのですが、何人かのフォトグラファーが使うスタジオでは、どうしても、純正優先になります。
ところで、私が写真を始めた中学生の頃は、ストロボは今では当たり前の「オート」は無く、ガイドナンバーを距離で割って使っていました。
例えば、ISO100でガイドナンバー(GN)16のストロボですと、ISO100のフィルムを入れて1mの距離でストロボを使う場合は絞り16、2mなら絞り8になります。同じストロボでISO200のフィルムで4mの距離で写す時は絞り5.6になります。頭の中でGNとフィルム感度と距離をいつも計算しながら使っていました。おまけに、一眼レフのフォーカルプレーンシャッターがストロボと同調する最速シャッタースピードは1/60〜1/90秒まで、カメラによって1/125秒まででしたので、今のような、多彩なデーライトシンクロは不可能でした。
モノクロフィルムでしたら、ラチチュードも広いし、自分でプリントをするなら、焼きで調整できましたが、たまにカラーポジを使ってストロボを使用しての撮影ですと、現像が上がってくるまでは、ドキドキでした。
若い人、信じられないかもね。フォトグラファーには「腕」が必要だったのです。
デジタルはその場で確認できるから、楽ちんです。
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