オートフォーカスと小保方さん。 4月26日(土)  4101


オバマ大統領や韓国のフェリー事故のニュースで、小保方さんの事はすっかりニュースには出なくなりましたが、彼女の顕微鏡「画像」に関して、東北大学の大隅典子教授のブログのコメント欄に、フォトグラファーと見て、面白いコメントを見つけました。
一言でいうと「顕微鏡のオートフォーカスで細胞が変化するようすを撮影し続けているので、細胞の変化とともにピントを検知するターゲットの位置が変わり、ほかの部分が被写界深度からずれてしまって、ずれてしまった場所に起こった事が重要なのに、そこははっきり写らず、ピントが合った面の変化のみ明瞭に写っていて、それが誤りの元ではないか・・・」
b0069507_8351425.jpg顕微鏡にも、オートフォーカスなのですね。当然、顕微鏡写真や動画もデジタル化されていて、そして、フォトショップも使われるようです。という事は、何でもできるのです。
21世紀の世の中、全ての写真や画像は「信じてはいけない」のが前提にしなければならない、最初の世紀になったのです。(ちょっと、おおげさ?)
大隅教授も、インフォレスト倒産による雑誌「小悪魔ageha」が廃刊になった事に対する、コラムニストの小田嶋隆氏が日経ビジネスオンラインに寄稿していた、小田嶋隆のア・ピース・オブ・警句:「アゲハはもう飛ばない」を読んで、以下の引用させていただいた文章を掲載されていた。
☆☆☆
我々の業界でも、IT化により、ダブルスペースでタイプを打たなくても良くなり、センタリングの小技なども必要無くなり(←これはちとマニアックか……)、画像はPhotoshopやIllustratorで自在に組み合わせることが可能になり(昔はフィルムを現像して、切り貼りし、インスタントレタリングで文字を入れたり、と手作りだった)、3部とか4部とか作った原稿セットを入れた封筒を抱えて24時間開いている中央郵便局まで走る必要も無くなった。

論文作成にかかる時間は、単位頁当たりで見れば圧倒的に少なくなったはずである。ただし、多くの論文のボリュームがどんどん厚みが増しているので、効率化で楽になるかと思いきや、そんな実感はほとんど無い。そして何よりも「手作業」の時間が減り、待ち時間といえば、最後にオンライン投稿する際のアップロード時間や、先方での自動PDF化時間くらいになった。そう、無駄な時間がどんどん削ぎ落とされていったのだ。

小田島氏の言う「あるタイプのアイディア」が「タスクやジョブに追われている人間からは決して生まれない」のだとすると、その弊害はサイエンスの世界にも生じている可能性があるかもしれない。とくに、科学のお作法を学ぶ最初の段階の学生さんが、自分ひとりで論文を一から十まで作り上げるというスタイルではなく、チームの一員として参画する場合にはとくに「タスクやジョブに追われている感」が強いかもしれない。

この10年くらいの間における生命科学分野の論文不正問題の根幹には、このような背景もあるのではないだろうか。☆☆☆

どこの業界でも、デジタル以降同じ悩みが発生しているようです。

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by mash_boss | 2014-04-27 09:01 | 写真世界等々 | Trackback | Comments(0)
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