あえて一言!親爺の小言。  1月7日(水) 1678


今日で松の内も終了。正月気分を払拭してスイッチを切り替えましょう。
そこで、あえて一言いわせてもらいます。昨日の続きですが、写真学校(専門学校ではありません。)の先生も言っていましたし、チョッと前に会った現役の写真学生も言っていたのですが、今の学生は、フォトグラファーのアシスタントになる事を極端に嫌うそうです。写真学生の間では「アシスタントになる」という事は「相当なMダ!」と友人間で冗談交じりでいわれるとか・・・
学校卒業してどうするのか?と言ったら、アートの方に進みたい人が多いとの事でした。
アートに進むのもいいんですが「生活」して行く事、どう考えているんでしょう?
まあ、例えば森山大道さんに憧れて、バイトをしながら自分の写真を写していくのもいいんですが、気がついたら30過ぎ、写真の方でもあまり芽がでないし、若い奴で優れた奴もでてくるし、バイトもきつくなるし・・・・ でも夢を追い続けてもっと泥沼にはいってしまう・・・ こんな人結構いるようです。だったら、バイトなんかしないで、フォトグラファーのアシスタントをしながら自分の写真を写した方が、仕事の写真のなかから、自分の写真へのヒントも生まれるかもしれないし、仕事の写真で得たテクニックが自分の写真に役立つ事も多いと思うのですが・・・ それに「潰し」がききますよ。!?
こんな人もいます。弊社でアシスタントを募集すると30歳前後の写真の知識をある程度持っている人がきます。「今、何しているの」と聞くと「フリーのカメラマンしています。」
若い時に、ある程度の感覚を持ち、フォトグラファーになりたいと思っている人が若い編集者と知り合って、気があって仕事が来るようになります。(もし、その人が男でも女でもグッドルッキングなら、確率はもっと高くなります。)数年仕事をしていて、編集者から「こんな写真を写して欲しい」とリクエストが来ます。そこで、そのリクエストに答えるための「テクニック」が自分には無いと気がつきます。編集者は編集者で、これまで楽しく一緒に仕事をしてきたカメラマンは自分のリクエストに答えられないんだ、ためしに、ちょっと怖そうな人だけど、別のカメラマンに頼んだら、ちゃんとリクエストに答えてくれた・・・・ カメラマンって奥が深いんだ。
てな訳で、この場合のカメラマンには仕事が減ってきて、写真の勉強しなおさなければなんて思って弊社のアシスタントに応募してきます。
でも、雇う方としても「垢」の付いていない、若い奴の方が、殆どの場合、良いに決まっています。
フォトグラファーを目指すみなさん、写真を写す仕事を「一生の仕事」として少し考えてみてください。
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さて、今日の写真はカタログ用の箱物のビューカメラでのフイルム撮影風景です。今日と明日箱物を撮影して後日イメージ撮影となります。
箱物撮影、地味ですが写真の基本的なテクニックが全て必要です。
撮影の段取り、アオリによる垂直水平ピント、露出をシビアに測る事、色温度、被写体の箱作り、製品整形、1つの作業を続ける粘り強さ、アシスタントの操り方、クライアントとのコミュニケーション、デザイナーの希望の聴衆能力・・・・
プロのフォトグラファーは写真を写せるだけでは、プロのフォトグラファーではないのです。プロとしてあるためのシステムを学んでいなければ、プロではありません。

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by mash_boss | 2009-01-08 06:45 | 撮影 | Trackback(1) | Comments(14)
Tracked from 人気の話題に注目する日記 at 2009-01-09 19:26
タイトル : "松の内" に関する話題
"松の内" について書かれたエントリを検索してみました。 ぶん屋の抽斗:シェーブルの松の内今朝は雨が降っていたこともありまして、女房を会社まで送り届け、 その足でぐるりと「シェーブル」まで車を飛ばし、パンを買いに行きました。・・・ 自然と... more
Commented by 通行人 at 2009-01-08 13:39 x
バブルで浮かれた世の中で生まれ育って褒めて育てられた子たちには非正規雇用の道しか残ってないのかも知れません。ホリエモン世代から顕著になり始めた傾向ですね。戦後世代の親の躾も良くなかったと思いますよ。
Commented by Dark at 2009-01-08 13:54 x
「同期では私以上の人はいないから、大学はつまらない。だから辞めてフリーのカメラマンになる。」と、大学をやめてしまった子を知っています。
アシスタントから始めたらどうかと勧めてみたんですが、人の下で働きたくないとのことでした。
レベルの高い世界あるいは業界最前線で働き、テクニックだけでなくルールや人間関係などを学ぶことが自分のためになるのだとどうして気づかないのでしょう。冷静に考えてほしいものです。
Commented by ribon2 at 2009-01-08 16:23 x
読みました♪♪♪♪
Commented by rikiji2002 at 2009-01-08 20:32
どんな世界でもほぼ同じですね。
退屈かもしれない毎日の繰返しがスキルを形成しますね。
Commented by officeimagelab at 2009-01-08 22:15
正直耳の痛い話、拝見致しました。
私自身もアシスタント経験もなく、写真の業界でやっている身分ですが、結局色々な形で自分に降りかかってきます。若気の至りといえば聞こえは良いですが、用は甘チャンなだけです。
私の場合、周囲の人々のお陰で成長させて頂き、現在に至っていると痛感しています。本当に感謝です。
そんな私からですら、最近の人たちはうわべの華やかさを追いかけすぎているように思います。
撮影だけやっていれば良いといった感じの若い人の多いこと。
話しかけたりするとまともに受け答えも出来ない人、結構居ます。身なり、態度、お客様との折衝も出来ないと務まらない。。どんな業界でもそうですけど、もっと広い目線で毎日を過ごしていきたいものです。
Commented by masabike at 2009-01-08 23:27
全くその通りです。以前うちでNYの大学生の写真専攻のひとがインターンに来ました。普段僕は不動産の仕事が多いのですがある日彼女が「私はクリエイティブナ仕事がしたいのですが相原さんの仕事は毎日建売住宅ばかりでアートではないといわれましたでもこれがフォトグラファーの実態でそんなアートの議論は象牙の塔の中だけといいました。その後彼女はフォトグラファーにもなれず消えていきました。甘いのですね!!
Commented by mash_boss at 2009-01-09 07:29
通行人さん、コメントありがとうございます。
親の躾、耳が痛い話です。
Commented by mash_boss at 2009-01-09 07:30
Darkさん、もの事を多面的に見る事を学んで欲しいです。
Commented by mash_boss at 2009-01-09 07:31
ribon2さん、ありがとう!!!
Commented by mash_boss at 2009-01-09 07:32
rikiji2002さん、石の上にも3年です。
Commented by mash_boss at 2009-01-09 07:34
officeimagelabさん、ご苦労なさったのですね。
Commented by mash_boss at 2009-01-09 07:36
masabikeさん、実像がわかって、そこからどうするかが勝負なのにね。
Commented at 2009-01-09 08:30
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 家氏美華 at 2009-01-20 22:12 x
オジサンの上から目線、ちゃんちゃらおかしいwwwww
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